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神戸で家づくりを考えはじめるとき、多くの方が最初に思い浮かべるのが「リビング」です。家族がくつろぐ場所であり、友人を招いて食事やおしゃべりを楽しむ場所でもあるリビングは、まさに人が集まる家”の象徴となる空間だと言えます。
しかし実際には、見た目はおしゃれなのに使いにくくて人が集まらなかったり、広さはあるのに落ち着かず長居しにくかったり、せっかくの神戸なのに海や山の景色をリビングから楽しめていなかったりと、“少しもったいないリビング”になってしまうケースも少なくありません。
そこでこの記事では、「人が集まる家 リビング」というテーマに対して、デザイン住宅ならではの視点から、空間演出のポイントや神戸らしいロケーションの活かし方、テイスト別のリビングイメージを分かりやすく解説していきます。
あわせて、「どんな施工会社に頼めば、人が自然と集まるリビングが叶えられるのか」という視点も交えながら、神戸でデザイン住宅を検討している30〜40代の方の家づくりをサポートします。
「またこの家に集まりたいね」と言われるリビングには、いくつかの共通ポイントがあります。それは広さそのものよりも、次の3つです。
視線の抜けがあるリビングは、実際の帖数以上に奥行きや広がりを感じさせてくれます。大きな窓から外の景色が見えたり、キッチンからダイニング、リビングへと視線が自然につながったりすることで、「なんとなく居心地がいい」という印象につながります。
また、会話のしやすさも重要です。ソファとダイニング、キッチンがバラバラの方向を向いていると、同じ空間にいても一体感が生まれにくくなってしまいます。対して、視線が交差しやすい配置や、動線の中で自然と顔を合わせるつくりだと、家族同士やゲストとの会話が自然と生まれます。
さらにリビングの中に、ソファでくつろぐ場所、ダイニングで食事や作業をする場所、小上がりやカウンターなど少しこもれる場所といった複数の「居場所」が用意されていると、それぞれが好きな過ごし方をしながら同じ空間を共有できます。結果として、年齢やライフスタイルが違う家族やゲストがいても、同じリビングに自然と集まりやすくなります。
建売住宅や規格住宅では、あらかじめ決められた間取りの中から選ぶことが多く、どうしてもリビングの“表情”が似通ってしまいがちです。一方、デザイン住宅は自由度の高い設計ができるため、最初に「どんなリビングにしたいか」から家づくりをスタートさせることができます。
たとえば、
といったライフスタイルや家族構成から逆算して、リビングの場所・向き・広さ、つながる動線を決めていけるのが、デザイン住宅の大きな魅力です。
「人が集まる家」を叶えるには、単にリビングを広くするだけでなく、“自分たちにとって心地よい集まり方”をデザインしていくことが大切です。次の章では、具体的にどのような空間演出を取り入れると、人が集まりやすくなるのかを見ていきましょう。
人が集まるリビングづくりでまず検討したいのが、オープンキッチンを中心にしたLDKレイアウトです。
キッチンが「孤立しない」レイアウトにすることで、
といった一体感が生まれます。
キッチンからダイニング、リビングへと視線が抜けていくレイアウトにすると、家事をしながらも空間全体を見渡せるため安心感があります。特に、神戸のデザイン住宅では「キッチンからも景色を楽しめるリビング」が好まれる傾向があり、調理中も眺望を楽しめる窓配置などがよく取り入れられています。
また、キッチン・ダイニング・リビングをぐるっと回れる回遊動線をつくると、
といったメリットがあり、自然と人の流れができていきます。
さらに、ダイニング側にカウンターを設けて軽食やコーヒーを楽しむ場所にしたり、リビングの一角にワークカウンターを設けてテレワークや子どもの宿題コーナーにしたりと、「ちょっと座れる」中間的な居場所をつくっておくと、家族が時間帯ごとにリビングに集まりやすくなります。
デザイン住宅のリビングで人気が高いのが、吹き抜け+大開口の組み合わせです。
吹き抜けを設けると、視線が縦方向に伸びることで、実際の床面積以上の開放感を感じられます。また、2階ホールや廊下とつなげて家族の気配を感じやすくしたり、上階からリビングを見下ろせるようにしてコミュニケーションのきっかけにしたりと、家全体をゆるやかにつなぐ役割も果たしてくれます。
外観はあえてシンプルに抑えつつ、リビングに大きな窓を1〜2カ所だけ大胆に設けるスタイルも、神戸のデザイン住宅でよく見られます。海や山の景色、庭の緑やシンボルツリー、夜の街の灯りなどを、まるで一枚の絵画のように切り取る「ピクチャーウインドウ」として計画することで、リビングの印象がぐっと引き締まります。
さらに大開口窓の先にウッドデッキやテラス、中庭を設けると、屋内と屋外がシームレスにつながった“半アウトドアリビング”になります。友人を招いてホームパーティを開いたり、子どもが外で遊ぶ様子をリビングから見守ったり、休日に外の風を感じながら読書を楽しんだりと、自然と人が集まりたくなるリビングになります。
リビングの印象を左右するのは、間取りや窓だけではありません。照明・素材・色使いによって、同じ広さの空間でも感じ方は大きく変わります。
照明計画では、天井真ん中のシーリングライト1灯だけではなく、
といった多灯分散の照明を組み合わせ、シーンに合わせて明かりの表情を変えられるようにするのが主流です。家族だけでくつろぐ夜は間接照明とスタンドライトで落ち着いた雰囲気に、友人を招くときはダイニングやキッチンのペンダントライトも点けて華やかにするなど、集まるシーンに合わせて光をコントロールできるリビングは、それだけで居心地の良さが一段階上がります。
床や壁、天井に使う素材も重要です。無垢フローリング、塗り壁やしっくい、タイルや天然石といった自然素材を取り入れたリビングは、見た目の印象だけでなく、足ざわり・手ざわりからも温もりや落ち着きを感じられます。神戸で受賞歴を持つ施工会社の事例でも、WHALE HOUSE や L.D.HOMES など、シンプルな空間に木のぬくもりや自然素材をさりげなく取り入れたリビングが多く見られます。
また色使いは、
の3色程度に抑える「引き算のインテリア」を意識すると、空間にまとまりが生まれます。北欧風なら「白+明るい木目+くすみカラー」、ホテルライクなら「グレー+ダークブラウン+ブラック」、和モダンなら「ベージュ+濃い木目+墨色」というように、後半でご紹介するテイスト別のリビングともリンクさせながら、“自分たちらしいけれどどこか洗練された”雰囲気をつくっていくことができます。
同じ「人が集まるリビング」でも、神戸という土地ならではのロケーションを活かすかどうかで、空間の魅力は大きく変わります。ここからは、
それぞれのケースで意識したいリビングデザインのポイントを見ていきましょう。
垂水・須磨から明石方面、湾岸エリアなど、海の近くにマイホームを構える方も多い神戸。せっかくのロケーションを活かすなら、リビングからの眺めは妥協したくないところです。
といった工夫を取り入れることで、日常のリビングが“特別な時間”を過ごす場所へと変わります。
一方で、海沿いは日射や西陽が強くなりやすいエリアでもあります。庇やルーバー、カーテン・ブラインドの計画をセットで行い、眩しさを抑えながら景色を楽しめる窓まわりをデザインしておくと、夏場も快適です。
六甲山系を望むエリアや、北区・西区などの緑の多い住宅地では、山の稜線や木々の緑をどう切り取るかがポイントになります。
といった工夫は、特に和モダンやヴィンテージテイストのリビングと相性が良く、落ち着いた大人の雰囲気をつくりやすくなります。家の中に居ながら、ふと窓の外に目を向けると山の緑が目に入る――。そんなリビングは、家族だけでなく、訪れたゲストの心も自然とほぐしてくれます。
三宮・元町・神戸駅周辺などの都心部では、隣家との距離が近く、窓を大きく取りづらいケースもあります。それでもデザイン住宅なら、工夫次第で明るく開放的なリビングを実現することが可能です。
といった設計テクニックを用いることで、プライバシーを守りながらも“狭さを感じさせないリビング”をつくることができます。都市部の狭小地や変形地での設計経験が豊富なデザイン住宅会社であれば、こうした工夫を踏まえた提案も期待できるでしょう。
「人が集まるリビング」をつくる時、どんなテイストにするかは印象を左右する大事なポイントです。ここでは、神戸で人気のデザイン住宅テイストの中から、リビングづくりと相性の良いスタイルをご紹介します。サイト内の「テイスト別 Gallery」「空間デザイン salon」とも連携しやすい構成になっています。
木の表情と余白を楽しむ、落ち着いたリビング
引用元:WHALE HOUSE公式HP(https://www.whalehouse.co.jp/works/works-8205/)和モダンは、神戸の山を背景にした立地と相性の良いテイストです。無垢材や畳などの自然素材、柔らかな木の質感、モノトーンを控えめに使った落ち着く色調を組み合わせることで、“座る・寝転ぶ・腰掛ける”など自由度の高い過ごし方ができるリビングをつくりやすいのが魅力です。
やさしい明るさ+木のぬくもりで、家族が自然と集まる空間に
引用元:DANSK DESIGN公式HP(https://danskdesign.jp/works/1265/)北欧スタイルのリビングは、白・グレージュをベースにした明るい空間、オーク材などの木をふんだんに使った温もり、柔らかい質感のファブリックが特徴です。“飾りすぎない引き算のデザイン”が、落ち着いた雰囲気をつくり家族もゲストも過ごしやすい空間に。子育て世代にも根強い人気で、神戸の住宅街との相性も良いテイストです。
大人がくつろげる、非日常感のあるリビング
引用元:株式会社髙翔公式HP(https://takasho.net/chumon/case-gallery/building_022/)神戸の港町らしい“洗練された空気感”を楽しめるのが、ホテルライクなリビング。グレー・ブラック・ブラウンなどの落ち着いた濃色、間接照明を活かした上質な光、革や金属、石などを使った重厚感がポイントです。まるで高級ホテルのような雰囲気が演出でき、夫婦でワインを楽しむ時間やゲストを迎えるホームパーティにぴったりです。
個性を楽しむ、カフェのような居心地
引用元:SCHOOL BUS公式HP(https://www.school-bus.jp/journal/example/renovation-detachedhouse-2/)レンガ・アイアン・古材を取り入れたヴィンテージスタイルは、「趣味のギアを飾りたい」「音楽やアウトドアが好き」という人に人気です。ブラックフレームの大開口窓、天井をあえて見せるスケルトンデザイン、味わいのある古材フローリングなどを組み合わせることで、友人が気軽に集まれるカジュアルな雰囲気がつくれます。
テイストを選ぶ時に意識したいのは、“どんな人たちと、どんな時間を過ごしたいか”です。
サイト内の「神戸のデザイン住宅のテイスト別 gallery」を見ながら、“自分の暮らしがイメージできるリビング”を探してみるのがおすすめです。
人が集まるリビングは、間取りやインテリアだけではなく、提案してくれる施工会社の“デザイン力”と“提案力”によって大きく変わります。神戸エリアには個性的なデザイン住宅会社が多数あるため、ここでは会社選びのポイントを整理し、代表的な会社の特徴も簡単にご紹介します。
施工会社の“実力”を見るもっとも分かりやすい方法が、施工事例(実例住宅)を見ることです。特にリビングでは、次の3つをチェックすると違いがはっきりします。
神戸のデザイン住宅会社には、デザイン賞を受賞しているところが多くあります。受賞歴は、デザイン性・機能性・生活への落とし込みが評価された証でもあり、リビングなどの空間設計に強みがある会社を選びやすい指標になります。
また口コミでは、丁寧なヒアリングや提案の柔軟さ、納得できる説明といった“コミュニケーション力”が読み取れます。人が集まるリビングは、施主と建築士の対話から生まれることが多いため、非常に重要なポイントです。
施工会社と話すときは、次のような質問をしてみるとその会社の提案力が一気に見えてきます。
これらの質問に対し、写真やスケッチを交えながら具体的に答えてくれる会社ほど信頼度が高いと言えます。
最後に、この記事のポイントを整理します。
さらに具体的に相談したい場合は、気になる施工会社の資料請求や相談会に参加して、あなたの“集まるリビング”のイメージを建築士と共有してみてください。きっと、「この家に集まりたい」と言われる空間づくりが前に進みます。